「なんか変だな」で様子を見ないで。脳梗塞から命を守るために知っておきたい「BE FAST」
「さっきから少しフラフラする」
「なんだか言葉が出にくい」
「片方の手に力が入りにくい」
もし自分や家族にこんな症状が突然現れたら、あなたはどうしますか?
「少し休めば治るかな」
「疲れているだけかもしれない」
「もう少し様子を見よう」
そう考えてしまう人は少なくありません。
しかし、脳梗塞などの脳卒中は時間との勝負です。
症状に早く気づき、すぐに救急要請につなげられるかどうかが、その後の命や生活に大きく関わる可能性があります。
そこで覚えておいてほしいのが、脳卒中のサインを見分けるための合言葉、
「BE FAST(ビー・ファスト)」です。
これは「素早く行動する」という意味だけではありません。
突然起こる脳卒中の代表的なサインを覚えるための言葉です。
B=Balance(バランス)
突然、バランスが取れなくなる。
・急にフラフラする
・まっすぐ歩けない
・立っていられない
・めまいが強く、体が傾く
普段とは明らかに違う「急なふらつき」には注意が必要です。
単なる立ちくらいや疲労と思い込まず、「いつから」「どのように」起きたのかを確認してください。
E=Eyes(目)
突然、見え方がおかしくなる。
・片方の目が見えにくい
・物が二重に見える
・視野の一部が欠ける
・急にピントが合わない
目の異常だけの場合でも、脳の異常が関係している可能性があります。
「目が疲れているだけ」と自己判断せず、突然起きた変化には注意が必要です。
F=Face(顔)
顔の片側が下がる、動かしにくい。
確認する方法としては、
「笑ってみて」
と声をかけてみてください。
笑ったときに、
・口角が片方だけ下がる
・顔の左右差が急に出る
・片側がしびれている
といった変化があれば、脳卒中のサインの可能性があります。
A=Arms(腕)
片方の腕に力が入りにくい。
両腕を前に上げてもらったとき、
・片方だけ下がってくる
・腕がしびれる
・力が入らない
・物を落とす
といった症状が突然現れた場合は注意が必要です。
「寝方が悪かっただけかな」と思うこともあるかもしれません。
しかし、突然起きた片側の脱力やしびれは見逃してはいけないサインのひとつです。
S=Speech(言葉)
言葉がおかしい、うまく話せない。
例えば、
・ろれつが回らない
・言いたい言葉が出てこない
・話している内容がおかしい
・相手の言葉が理解しにくい
こんな症状です。
本人は「普通に話しているつもり」でも、周りが先に異変に気づくことがあります。
簡単な文章を話してもらい、いつもと違うと感じたら注意してください。
T=Time(時間)
迷ったら、すぐに119番
BE FASTで最も大切なのが「T」です。
脳卒中は、時間が経過するほど脳へのダメージが大きくなる可能性があります。
「もう少し様子を見よう」
この判断が、取り返しのつかない時間を失うこともあります。
症状が出たら、
何時頃から症状が始まったのかを確認し、すぐに119番へ連絡してください。
そして大切なのは、症状が一度よくなったとしても安心しないことです。
一時的に症状が消える場合でも、脳の血流に問題が起きている可能性があります。
「治ったから大丈夫」と自己判断せず、救急医療機関に相談することが重要です。
脳梗塞を防ぐために、まずできることは「知ること」
脳卒中には、高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙、肥満など、日頃から管理できるリスク要因があります。生活習慣を見直し、必要に応じて健康診断や医療機関での管理を受けることも大切です。
しかし、もうひとつ大切なのは、
「もしもの時に、すぐ異変に気づけること」
です。
自分自身だけではありません。
家族、職場の同僚、友人。
あなたがBE FASTを知っていることで、誰かの異変に気づけるかもしれません。
最後に覚えてください
B 突然のふらつき
E 突然の見え方の異常
F 顔のゆがみ
A 片腕・片足の力が入らない
S 言葉がおかしい
T すぐに119番
「大丈夫だろう」ではなく、
「もしかしたら」を大切にしてください。
脳卒中は、早く気づき、早く行動することが非常に重要です。
このBE FASTを、自分のためだけでなく、大切な家族のためにも覚えておいてください。
そして、この記事を読んだ今日、家族や身近な人に一度だけでも伝えてみてください。
あなたのその一言が、いつか誰かの命を守ることにつながるかもしれません。
※突然の顔・手足の麻痺やしびれ、言葉の異常、見え方の異常、激しいふらつきなどがある場合は、様子を見ずに119番へ連絡してください。脳卒中が疑われる場合は、自家用車で移動するのではなく救急要請が推奨されています。
















