交通事故によるケガは、予想外に起きたけがのため普段傷めないようなところを傷めてしまうことがあります。
そのため症状が長引く傾向があり、個人差はありますが、治るまで3~6か月を要することがあります。
受信した直後から適切な治療を開始しないと、後々痛みが悪化したり、長引くため早い段階での医療機関への受診が必要です。
交通事故は、スピードの出る乗り物とぶつかっておこるケガなので、その衝撃はご本人が感じているより深刻なダメージを負っているものが多いです。
骨や筋、腱や神経などを深く損傷していることもあり、放置しておくと後から痛みが強くなってくることもあります。
交通事故によるケガは出血や骨折など目に見える外傷だけではありません。
事故当初はふつうに歩けていても、目に見えない部分の損傷が日がたつにつれ現れる場合もあります。
また、被害者にはぶつけられたという負の感情が芽生え、ケガによって生じる仕事や学業への悪影響や、普通の動作ができないなどの不自由さに強いストレスを感じます。
ほかに加害者と被害者の関係、自動車保険(自賠責保険や任意保険など)、警察の介入、職場への連絡など不慣れな対応も精神的ストレスの要因になります。
さらに、事故の状況によってはケガの程度は軽くても「心的外傷後ストレス症候群(PTSD)」やうつ病、運転恐怖症、パニック症候群などを発症したり、検査では明らかな異常がないのに体の不調を訴える「不定愁訴」がみられる場合もあります。
交通事故によるケガで多い疾患、症状において頚部外傷や骨折といった目に見えるケガ以外にも、首や腰の痛み、動かしにくさ(可動域の制限)、筋肉の張り、頭痛手足のしびれ、だるさ、めまい、耳鳴り、吐き気、脱力感、消化器系の機能低下、食欲不振など、症状が全身に及ぶことがあります。
また、交通事故の原因ワースト1として後方からの追突事故がありますが、軽症者の約60%はむち打ち損傷に該当する頚部重傷者であると報告されています。
交通事故にあってしまい体に痛みを感じたとき、症状を改善させるため整形外科などの病院に行ったほうがよいのか整骨院に行ったほうがよいのか迷う方もたくさんいらっしゃると思います。
そもそも整形外科と整骨院では対応できることなどが根本的に違うので違いを理解したうえでどちらに通院するかを選択していただけるとよいでしょう。
整形外科では国家資格を持った医師が医学に基いて医療行為(検査、処置、投薬、治療、手術、リハビリ)をおこなっております。
交通事故による後遺症の認定の際に必要になる「後遺障害診断書」の作成もできるのは医師だけです。
整形外科より先に整骨院へ通院するなどして、事故後に時間がたってから整形外科を受診した場合、ケガと事故との因果関係の証明が難しくなるため、事故直後に自覚症状がない、軽いけがだったとしてもすぐに整形外科を受診するようにしましょう。
交通事故での衝撃により脊椎や骨盤にゆがみが生じることは少なくありません。
その痛みから逃れる姿勢をとりつづけ筋肉や支持組織にストレスがかかり痛みが全然取れないといった状態になったとき、画像診断だけでは原因がわからないことがあります。
当院では痛みの原因となるゆがみを整え筋肉を動かしやす状態に正すため、脊柱骨盤矯正、マッサージ、ストレッチ、そして鍼灸治療を取り入れ、患者様の早期回復につとめています。
整形外科を受診した後はしっかり整骨院にて心身共に整えることを継続してください。
最後に交通事故に遭われたときはとにかくパニックになってしまうと思います。